cafe N24 by kodomosekai

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Author:cafe N24 by kodomosekai
         
ようこそ、札幌市北区北24条にある 街の小さな図書室カフェ「cafe N24」ブログへ!
このブログは「cafe N24」の扱う複数の SNSから発信された情報や、店頭での掲示情報を集約してご紹介していく、いわば「店舗情報まとめ用ページ」です。
情報更新には多少タイムラグが発生しますが、普段 SNS を扱われない方や、N24の様子を一括して知りたい方にはお勧め致します。
当店には公式 SNSアカウントとして、
  
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3) 札幌や北24条の街の様子を N24店主家内が呟く「Twitter」
  
…の3種類があります。
各々のTwitter・Facebookページは、アカウントの有無に関わらず自由に御覧頂けますので、最新の cafe N24 情報は是非公式 SNS からチェックして下さいね。
それぞれのアカウントへは下「cafe N24 関連リンク」からワンクリックです!

■cafe N24 by kodomosekai
札幌市北区北24条西6丁目2-2 
チサンマンション札幌第3・1階

■TEL/070-6607-2406(店舗直通)

■定休日/月曜日、他休業日あり   
休業日のお知らせはブログ・WEB・SNSにて告知  

■営業時間
火~土曜日 12:30ごろ~21:00まで 
日曜・祝日 12:30ごろ~19:30まで 
(ラストオーダーは閉店30分前)

■駐車場/なし
近隣コインパーキングあり、お問い合わせ下さい

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翻訳の チカラ*

  1. 2014/06/18(水)

昨日だったかな?
NHKテレビ朝の連続ドラマ小説「花子とアン」を見ていたら、最終番のBGMに突如 ラフマニノフのピアノ協奏曲 第2番 ハ短調の重厚な調べが。
その場面が花子が生まれてはじめての逢引(といっても、ディーナーデート)に誘われたというシーンだったので、ちょっと笑ってしまいましたww
初回から今まで、オリジナルのBGMしか掛からなかったのに今回唐突過ぎる選曲!
そのセンス、そしてそこにかぶる三輪さんのナレーション「ごきげんよう、さようなら」に脱帽でした~ヾ
逢引のお誘いに、驚きのあまりお得意の「て?!」すら出ないという はなちゃん、なんてめんこいんだ
よっぽどの衝撃だったんだろうなー
いやあ、どうやら未来が変わる出会いなんだろうから、心中 短調のピアノコンツェルトも鳴り響くか!
まあ、そうさのう…苦笑

という事で今回のブログ記事は、そんな花ちゃんに因んだテーマを。
今放送中の連ドラは児童文学としてはあまりにも名高い「赤毛のアン」の翻訳者・安東はな の生涯を描くストーリーですが、実は外国語の文学物語は翻訳家の力量で日本語版が面白くもつまらなくもなるのだそうです。
つまり海外でどんなに絶賛された物語でも、翻訳がまずいと他国では評判が悪い。
よって誰が翻訳するか?が、輸出先でのその本の売れ行きを左右する大切な事柄なのだそうですよ。

そもそも物語を翻訳する際の評価の一つには、原文をいかに正しく「意訳」できるか?という要素があるのだそう。
私は語学がからきし駄目なのでここは読者目線で書かせていただくと、意訳のセンス次第で「それ」がどんどん読み進められるものになるか、何だか良く分からないけど読みづらい本になるか、真っ二つに分かれる気がします。
つまり、双方の語学に精通し・加えていかに物語の深部を理解した人が翻訳したか?
物語の世界に羽ばたけるかどうか、全てはそこに掛かっていると思うのです。

例えば「ハリー・ポッター」 シリーズの翻訳者・松岡祐子さんは、原作者J.K.ローリング女史の描く世界に魅了されてすっかり作品のファンになり、「日本語版は私に訳させて欲しい!!」と作者に直談判したエピソードで有名ですが、原作者も認めるハリーに対する情熱の甲斐もあって、見事な翻訳を披露。
メディアでも、松岡さん率いる小さな小さな出版社「静山社」が世界の注目する書籍の日本版版権を取ったと、当時大変な話題になりました。
ですがその時、実は日本語版の内容について、「意訳の幅が広すぎる」・「原文にない表現が多用されている」などの意見も松岡さんに寄せられたという事実も、ここには書き添えなければなりません。
このさじ加減が「物語の翻訳の難しさ」なのだと思います。
正直私も、もし原文と日本語版を自力で同等に読み比べることの出来る読者であったなら、そしてハリー達を愛していたなら尚更、思う部分もあったのかも?知れません。
ですがそれらの状況を知りながら今、あえて思うこと。
それは、松岡版のハリーと出会えてよかった!その一言に尽きるのです。
翻訳版を何度も何度も読み直し、松岡さんの愛したハリーと様々な場面を共に旅をした今、最後に思うのはやはり、原作者・J.K.ローリング女史と 翻訳者・松岡祐子さんへの感謝の気持ち、それ以外なにものもありません。

ハリー・ポッターシリーズ全巻セット





さてさて、そんな「ハリー・ポッター」シリーズが生まれるずーっと前から、すでに児童文学の世界に溢れている翻訳本ですが。
その妙といえば、私達夫婦の間で伝説になっている翻訳者がいるのです。

そのお一人は谷川俊太郎さん。
彼の翻訳した書籍は数多いのですが、一般的に有名なキャラクターといえば『SNOOPY』シリーズではないでしょうか?
一方「谷川訳」と聞いて私がすぐに思い浮かべるのはレオ=レオニの絵本なのですが、中でもこちら「スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし」は印象深い。

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなしスイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし
(1969/04/01)
レオ・レオニ

商品詳細を見る

この絵本とは幼稚園生の時に出会ったのですが、面白いことに絵より言葉(音)で覚えています。
まさにそれこそ翻訳の力かと。

N24蔵書としてはこちら「マザー・グース」シリーズです↓

マザー・グース1 (講談社文庫)マザー・グース1 (講談社文庫)
(1981/07/13)
平野 敬一、 他

商品詳細を見る

谷川さんは本当に「言葉の人」なのだと思います。
谷川訳の本を何冊か続けて読んでみると、その音(おん)の踏み方にドキドキワクワクしてしまいます。
日本語って面白いなあ~と思わずにはいられない傍らで、この原文はいったい母国ではどういうニュアンスで読まれていたのかしら?と気になって、自分が語学や外国の生活習慣に乏しいことを悔しく思うのです。


そしてもう一人、私達が翻訳の妙を語るのに外せない人は、何と!井伏鱒二さんです。
そう、あのあまりにも有名な「黒い雨」の作者でもあります。
その井伏鱒二さんが、おそらく出版物として唯一翻訳した作品?となっているのがこちら、「ドリトル先生ものがたり」シリーズの、N24蔵書にもある岩波版です。

「ドリトル先生ものがたり」全13冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)




実はこの「ドリトル先生シリーズ」の翻訳にあたっては、児童文学作家で翻訳家の石井桃子さんが大きく関わっているそう。
まず石井さんが原文を訳し、それを井伏さんが書き直し、さらに石井さんが修正した…という。
ですので正しくは井伏さんの直訳ではないのだと思いますが、出版物には「訳・井伏鱒二」の表記でありますので、ここではそうご紹介しますね。
私達が翻訳の妙を感じたのは、まず様々なファンタジーの登場人物や動物に対する意訳のセンスです。
例えばドリトル先生がアフリカの奥地で出会ったとされる動物。
トナカイの様な外見で足は四本なのですが、胴が長く、お尻の部分からも首が伸びて頭部が出ている為、お尻がありません。(つまり1匹に頭が2つ)
大変温和な性格で恥ずかしがり屋のこのキャラクター、日本語版では「オシツオサレツ」という名前で紹介されています。
このネーミングセンス、意訳の妙!素敵です
そして原文ではどんな名前だったのか、気になります…

そして何といっても、「もっともっと」と読み薦めたくなるワクワクドキドキさせる語調と、「残すところは残す」姿勢が絶妙な塩梅なのです。
その代表が、例えば「ネコにく屋」のマシュー・マグ。
彼の職業は意訳して別の物言いもあっただろうに、そこは「ネコにく屋」という言葉で最低限の訳に留めているので、我々はマシューという名脇役についてもっと知りたくなって、物語に尚更のめり込むのです。
(あ、ちなみに猫の肉をミンチにして売っている…とかいう怖い職業じゃないですよ?苦笑)
ちなみに、石井桃子さんは「くまのプーさん」シリーズの翻訳を筆頭に、本当に沢山の児童文学の翻訳を手掛けていらっしゃいますが、この「ドリトル」シリーズでは、彼女独特の「石井調」とも言われる節回しは全く感じられません。
そういった意味でも、このシリーズは「井伏鱒二 訳」と断言できるのかな…と思います。

そしてこちらは井伏鱒二さんの翻訳作業に携わった、石井桃子さん訳の一例↓
石井訳の児童書は本当に沢っっっ山あって、N24の本棚でもおちらこちらにそのお名前が。
読み比べていくと穏やかな語り口調に、石井さんの朗らかなお人柄を感じることが出来ます。

クマのプーさん (岩波少年文庫 (008))クマのプーさん (岩波少年文庫 (008))
(2000/06/16)
A.A.ミルン

商品詳細を見る

トム・ソーヤーの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)トム・ソーヤーの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)
(2001/10/18)
マーク トウェイン

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小さい牛追い (改版) (岩波少年文庫134)小さい牛追い (改版) (岩波少年文庫134)
(2005/10/14)
マリー・ハムズン

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木馬のぼうけん旅行 (福音館文庫 物語)木馬のぼうけん旅行 (福音館文庫 物語)
(2003/01/25)
アーシュラ ウィリアムズ

商品詳細を見る

みなさんも、もし機会があったなら、御自身の好きな外国の文学作品の「翻訳者」についてちょっと書き出してみてはいかがでしょうか。
思いもよらず同じ訳者の名前が並んだり、意外と好きな作家さんが訳していたものだったりして、新しい発見があるかもしれませんよww

さて最後に、
今回のブログの締めくくりとして、丁度「翻訳」をテーマにした記事を見つけましたのでリンク張っておきますね
「英語で楽しむ英国ファンタジー」著者の安井泉さんと、先出の「ハリー・ポッター」シリーズ訳者 松岡佑子さんが、「ハリー・ポッターと不思議の国のアリスが出逢ったら...翻訳がつなぐ文化とことば」というテーマで、対談なさった際のレポログ、なかなか興味深くて面白い内容ですww

■静山社WEB「ハリー・ポッターと不思議の国のアリスが出逢ったら...翻訳がつなぐ文化とことば」記事へ→GO!


追伸
そうそう、同じ作品でも翻訳者が違うと随分異なる読み物になったりもね、するのです。
翻訳本の読み比べもまた なかなか面白いのですが、そのお話はまた別の機会に…



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